ロシアの女子フィギュアスケート代表であるカミラ・ワリエワ選手。
2022年北京オリンピックに出場していますが、オリンピック中にドーピングをしていたことが発覚し話題になっていますよね。
そこでワリエワ選手のドーピング問題について、これまでの経緯と薬の効果についてまとめました!
ワリエワのドーピング経緯を時系列で解説
ワリエワ選手のドーピング問題が報道されたのは、2月9日。
フィギュアスケート団体戦で1位だったROC(ロシアオリンピック委員会)ですが、8日夜に行う予定だった表彰式が急遽中止に。
中止の理由がドーピング問題だったことが翌日9日に報道されました。
ドーピング問題についての経緯はこちら↓
【2021年12月25日】
北京五輪代表選考会を兼ねたロシア選手権で、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)がワリエワ選手の検体を採取して、スウェーデンの検査機関に提出。
【2022年2月8日】
スウェーデンの検査機関が、ワリエワ選手の検体から禁止薬物のトリメタジジンが検出されたことをRUSADAに報告。
RUSADAがワリエワ選手側を資格停止処分とし、団体のメダル授与式が中止に。
【2022年2月9日】
ワリエワ選手側は不服を申し立て、RUSADAの規律委員会が即日、資格停止処分解除を決定。
【2022年2月11日】
国際オリンピック委員会(IOC)、世界反ドーピング機関(WADA)がRUSADAの資格停止処分解除の決定を不服として、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴。
12日には国際スケート連盟(ISU)も同調する。
【2022年2月13~14日】
CASがワリエワ選手、RUSADA、IOC、WADA、ISUなどから事情を聴取。
【2022年2月14日】
CASがワリエワが16歳未満の「要保護者」であることを最大の理由に、引き続きワリエワの五輪出場を認める。
一方、ワリエワ選手がメダルを獲得した場合、女子のメダル授与式は行わないことに。
【2022年2月15日】
ワリエワ選手が女子SPに出場して1位に。
また、ワリエワ選手側の弁護士が祖父が使っている心臓病の薬を誤って摂取したと主張。
【2022年2月16日】
ワリエワ選手の検体から心臓病の治療に使われる3種類の薬物が検出されたと報道。
ワリエワ選手側は祖父の心臓病の薬を誤って服用したと主張していますが、本当にそうなのか?という疑問がありますよね。
【2022年2月17日追記】
ワリエワ選手の検体から検出されたトリメタジジンが、サンプル汚染と判明した他のスポーツ選手のサンプルと比較し、約200倍多い量だったと報道されました。
これは誤って摂取したものではなさそうですね・・・。
ワリエワ選手から検出された薬の効果は?
ワリエワ選手から検出された薬物は3種類あるそうです。
- トリメタジジン
- ハイポクセン
- Lーカルニチン
この3種類のうち、禁止薬物になっているのはトリメタジジンです。
トリメタジジンとは?
トリメタジジンは狭心症や心筋梗塞の治療に使われる薬で、血管を広げ、心筋のエネルギー代謝を改善する作用があります。
アスリートが使用すると、血流が増加し、持久力が上がって運動後の回復も早くなる可能性があるそうです。
トリメタジジンを練習のときから服用すると、疲れても回復が早くなり、より多くの練習をすることが出来ますよね。
トリメタジジンは昔からある薬ですが、禁止薬物リストに加わったのは2014年で比較的最近です。
その年に競泳男子の五輪金メダリスト、孫楊(中国)が陽性となり、3カ月の資格停止処分を受けたという過去もあるそうです。
ハイポクセンとは?
ハイポクセンは心疾患の治療に使われる薬です。
ハイポクセンは米反ドーピング機関が2017年に、競技能力を向上させる効果があるとして禁止を主張した経緯がありますが、実際には禁止リストに入っていません。
L-カルニチンとは?
L-カルニチンは脂肪をエネルギーに変える働きを持ちます。
2019年にドーピング違反で4年間の資格停止処分を受けた陸上コーチのアルベルト・サラザール氏も選手たちにこの薬物を与えていたそうです。
L-カルニチンは口から摂取するのであればドーピング違反にならないようですが、点滴や静脈注射で大量に投与するのは禁止になっています。
ワリエワ選手の検体にどの程度含まれていたのかはまだ明らかになっていないそうです。
ワリエワは薬物摂取を報告していた
ワリエワ選手は服用したサプリや薬を報告する”ドーピングコントロールフォーム”にハイポクセンとL-カルニチンを記載していたそうです。
トリメタジジンが検出されたという報道後は、「祖父の薬を誤って服用した」と説明していましたが、他の2種類は申告しています。
誤って摂取した量ではなかった?
アメリカ反ドーピング機関(USADA)の最高責任者トラヴィス・タイガート氏は
この3種類の薬物の組み合わせは持久力の向上、疲労の軽減、酸素を効率的に活用することを目的としているように見える
検出された濃度はこん跡レベルとはいえず、能力向上のための意図的な使用をうかがわせる
とコメントしており、詳細は不明ですが誤って摂取した量ではないという意見のようです。
また、タイガード氏は
本人にこれらの薬物を使う知識や資金があったとは思えない
とも述べており、ドーピングはワリエワ選手の判断で行ったものではないと示唆していました。
真相は一体・・・?
ワリエワがメダル獲得後はどうなる?
ワリエワ選手がもしメダルを獲得すると、表彰式自体が中止になるようです。
IOCはROCが優勝し、日本は3位だった団体のメダル授与式は実施しないこと、15日から始まる女子でもワリエワが3位以内に入った場合も、メダル授与式を行わないことを14日に発表した。
引用:Yahooニュース
表彰式は選手にとっては名誉なことですし、オリンピックの表彰台に乗るって選手の憧れですよね。
しかしワリエワ選手が3位以内に入るとその表彰式が行われなくなります。
他の選手からすれば、複雑な気持ちになってしまうでしょうね。
ワリエワのドーピング問題で世間の反応は?
ワリエワ選手ももうかわいそうでな…やったことは悪いことだし許したら駄目だけど、15歳の子をあそこまで矢面に立たせてるROCが一番おかしい。プルシェンコやザギトワも彼女を擁護してるけどそれは逆効果で、今必要なのは諌めることなのに。
というか、ドーピングに対して軽いのが逆に怖いわロシア…— きのこえび (@mushprawn) February 16, 2022
15歳の要保護者だから出場を認めたようですがこれでは選手の身体への危険は回避されないと思った。
これを逆手に取り悪用し「15歳ならドーピング違反があっても出場出来るから…」と薬漬けにされる事が出てきてしまうのではワリエワ参戦 他の選手から怒りも Yahoo!ニュース https://t.co/CcVOx3K04m
— よ (@yo_nyaaaa) February 16, 2022
ワリエワ選手。なぜこの若い才能溢れる選手にドーピングした?
それだけで才能も努力も否定されるんだぞ。
オリンピックの舞台でこんな目にあって彼女が傷つかないわけがないだろう。。。誰がこんなひどいことを認めてやらせたの?— みぞれ (@EDnJwTeN2g9EHi9) February 16, 2022
滑りは綺麗だけど陽性反応が出てドーピング疑惑がある以上ワリエワは辞退しないとオリンピックに黒歴史を刻んじゃうな
3位以内ならもう最悪。汚れたメダル言われるで— ぷ っ ち (@miniminy13) February 16, 2022
ワリエワ選手のドーピング問題ってやっぱり2015年に発覚したロシアの国家ぐるみのドーピング問題があるから尚更注目されてるんだろうな。でも祖父の薬は流石に無理あるな。
— イッチー (@ichhy810) February 16, 2022
ワリエワさんの件で何が問題かと言うと、もちろんドーピング自体もだけど「16歳ならドーピング陽性でもOK」という前例ができてしまうことだと思う。この前例があると、極端な話「16歳未満ならドーピングさせ放題」と考える悪い大人が出てきても不思議じゃない。若いアスリートが使い潰しになる。
— れいヴん💩 (@RPG0606) February 16, 2022
ドーピングをしたという事実があるなら、出場すべきではないという意見が多かったですね。
まとめ
ワリエワ選手のドーピング問題の経緯をまとめました。
色々な憶測や意見が飛び交っていますが、ワリエワ選手には才能があることは間違いないので、これからも頑張ってもらいたいなと思いました。
今後もワリエワ選手に注目していきたいと思います。